セイカのタイワ
〜精華演劇祭スペシャル選考会より〜

<選考委員>
太田耕人(演劇評論家)
金田明子(演劇ライター、精華演劇祭企画委員)
小堀 純(編集者、精華演劇祭企画委員・代表)
野杁育郎(いちびり庵、精華校園跡地活性化協議会・事務局長)
深津篤史(桃園会、NPO法人大阪現代舞台芸術協会・理事長)
福本年雄(ウイングフィールド代表)
桝井政則(朝日新聞大阪演劇担当)
<進 行>
丸井重樹(精華小劇場・事務局)

#01 精華小劇場の現在
#02 大阪にある劇場
#03 拠点劇場の集客力
#04 精華の対話

#04 精華の対話

2007年秋に開催する「精華演劇祭スペシャル」の選考で多くが語られた。推薦劇団にまつわる情報のみならず、関西の劇場、文化施設、関西の演劇界、そして、精華小劇場のあるこの大阪・ミナミという街について…。過去2年間の演劇祭参加団体から1団体を選ぶ作業において話題は実に幅広い。これは7人の選考委員がおしゃべり好きだからではない。いや、"しゃべり"がほぼ代名詞の大阪人。"しゃべり"まくってたたき上げる演劇祭スペシャルとは、実に大阪らしいではないか!? …冗談はさておき、さまざまな情報を検証して絞った3団体の桃園会、南船北馬一団、デス電所。ここで投票となる。


2団体が僅差、そして同点

一回目の投票は順位をつける形で行う。投票結果は次の通り。

桃園会      17点
南船北馬一団  9点
デス電所     16点
(※1位=3点、2位=2点、3位=1点で換算した合計点)


この結果から、桃園会とデス電所で決選投票を行う。ただし深津氏は、自身の主宰する劇団が含まれていることを考慮して投票を棄権。投票結果は次の通り。

桃園会   3
デス電所  3

見事に分かれた得票数を見て「せっかくだから、この2劇団で競演する演劇祭にしてはどうか?」と小堀氏が提案した。さらに「桃園会とデス電所の観客層はまったく違う。2つがタッグを組めば、お互いに観客を呼び合える演劇祭スペシャルになる」と金田氏。これらの意見にほかの選考委員は賛同、事務局も承諾し、桃園会とデス電所の2団体に決定した。


精華の対話

「饒舌演劇宣言」とは精華演劇祭vol.2、vol.5のタイトルだが、この選考会も饒舌な時間だった。さまざまな7人(編集者から経営者まで)が集まって、企画内容にもツッこんで"ああでもアル""こうでもアル"としゃべり続ける。実働は2007年秋だが、「精華演劇祭スペシャル」はこの饒舌な時間からすでにはじまっている。…それにしても"1団体の選出"という当初の予定がくつがえした2団体の決定(流行りの言葉で言うと「想定外」!!)。この選考過程は、桃園会とデス電所という"相方"とともに試行錯誤する、前途多難な(!?)精華演劇祭スペシャルのプロローグのようだ。

選ばれた桃園会とデス電所は、来年秋に向かって、精華小劇場との共同作業をはじめる。劇場との対話、劇団同士の対話、あるいはミナミという街との対話を重ね、この選考会に負けず劣らず"そうでもアル""どうでもアル"としゃべりあって「精華演劇祭スペシャル」をたたき上げていくのだろう。

――どんな演劇が出てくるのだろうか。今は誰にも「想定外」。2007年秋、それをミナミで目撃しよう。
【おしまい】

(2006年9月5日/精華小劇場にて収録)
※一部敬称略。
構成・文:奥村明子




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